ネットでは多くのサイトで「不動産投資はやめとけ」と書かれています。
結論から言うと、私も同意見です。
私は2020年12月までに、中古戸建て物件を4軒・中古区分マンションを3軒購入しました。
安い中古物件を仕入れて修繕し、賃貸・再販するスタイルです。
実際に不動産投資をやったうえで、なぜ不動産投資はやめておいた方がいいと思うのか。
そして私が不動産投資を続ける理由についても書いていきたいと思います。
「不動産投資はやめとけ」の理由
私が不動産投資をやめた方がいいと考える理由は3つあります。
①想像以上に難しかった
②まとまった資金が必要
③悪質な業者も少なくない
それぞれの理由を説明していきます。
理由①想像以上に難しかった
不動産投資は、おそらく未経験の人が考えるよりも難しい投資です。
実はわたし自身、不動産投資を始める前は「とりあえず賃貸に出してときどき管理すればいいんだよね?」くらいに思っていました。
しかし、世の中には何万と不動産があり、入居者を見つけるのも簡単ではないのです。
そもそも、いい物件を見つけることが難しいなと感じています。
よく「不動産は投資ではなく事業として捉えるべきだ」と言われますが、まさにその通り。
理由②まとまった資金が必要
当たり前ですが、不動産は高額です。
比較的安く手に入る中古の区分マンションでも、500万円はします。
訳あり物件やボロ家だったらもっと安いけれど、初心者でこんな物件を買うのは現実的じゃないですよね。
500万円の物件を買うなら、ローンを利用するとしても50万円〜100万円は資金が必要になるでしょう。
大金が必要な不動産投資は、失敗したときの損失も多くなります。
理由③悪質な業者も少なくない
不動産業界は悪質な業者も少なくありません。
かぼちゃの馬車事件とか、レオパレスの擁壁問題とか、ニュースで大きく取り上げられた事件もありますよね。
ニュースにならないだけで、不動産業界に騙されたりうまく丸め込まれたりした人はたくさんいると思います。
こんなこと書くと本当に不動産会社の人に嫌われると思うんですけど…
もちろん、ほとんどの会社はちゃんとした仕事をしています。
しかし、不動産投資は専門知識が必要で、知識と経験が豊富な不動産業者と不動産初心者では、圧倒的に後者が不利です。
不動産投資がおすすめできる人
不動産は誰にでもおすすめできるものではありませんが、こんな人は向いています。
不動産投資には初期費用がかかるので、まずは貯金があることは絶対条件です。
次に、所得税が高い人には合っている投資法だと思います。
所得税の負担が多い人にとって、不動産投資は節税効果があるからです。
不動産を購入した初年度は、出費が多買った分赤字になる可能性が高いですが、その赤字を確定申告の際に損益通算できます。
不動産投資で赤字が発生すると課税される所得が減るため、所得税も安くなるということです。
また、不動産投資ではマメな性格であるかも大切なポイント。
不動産大家は手がかからないイメージかもしれませんが、不動産会社とのやり取りや建物の管理など、けっこうマメさが必要です。
不動産投資はやめておいた方がいい人
一方で、「不動産投資はやめとけ!」と言いたいのはこんな人です。
ここは重要なことなので、それぞれ詳しく説明していきます。
貯金がない人
「不動産投資のメリットは他人のお金(融資)で投資をできること」と、なんてよくいわれますが、自己資金が全然ない人は不動産投資はやめとけ!です。
頭金を100万円用意できれば購入できる場合もあるかもしれませんが、不動産は管理したり修繕したり、賃貸に出すまでにもお金がかかります。
むしろ、なにもしなくても所有しているだけで税金が取られます。
一棟アパートやマンションじゃなく小規模な区分マンション・中古の戸建だとしても、不動産購入後のことを考えると300万円は自己資金を用意できないとキツいんじゃないかと思います。
5年ほど前までは、フルローンやオーバーローンで一棟ものを購入していた不動産投資かも少なくありません。
フルローンとは不動産の購入代金を全額ローンでまかなうこと。オーバーローンは、手数料分などの費用も含めて不動産の購入代金以上の金額を借りることです。
しかし、2018年のか○ちゃの馬車やス○ガ銀行の問題あたりから、融資を引き締めるようにと国が金融機関に働きかけ審査が厳しくなってしまいました。
今は融資がおりづらいので、なおさら貯金が必要ということです。
ググらない人
ググらない人、つまり自分で分からないことを調べたり、主体的に勉強する習慣がない人もやめた方がいいです。
知識が全然ない人が不動産投資をやってうまくいけるほど、甘い世界ではありません。
こんな人はきっと悪い業者の餌食になってしまうでしょう。
ゆるっと投資をしたい人は、投資信託や債券投資の方がいいと思いますよ。
不動産に興味がない人
不動産投資をやるなら勉強が必要なわけですが、やっぱり好きなことや興味があることじゃないと続かないと思うんです。
なので、不動産屋インテリアだったり、住宅系にまったく興味がない人もやめといた方がいいです。
手間もお金もかかる不動産投資は、好きじゃなきゃやってられません。
ただ投資をしたいだけなら株の方が手間も元手も少なくて済むし、副業をしたいならアフィリエイトとか他の方法でいいんじゃないでしょうか。
それでも不動産投資をやってみたい人へ
それでもやっぱり不動産投資したい!不動産ラブ!という人は、必ずリスクを踏まえたうえで挑戦してください。
投資の情報を見ていると、成功事例やメリットばかりに目が行ってしまいます。
しかし、リスクを理解してどのくらいまでならリスクを負えるか?というのを現実的に考えることは重要です。
不動産投資のリスクを知る
不動産投資における大きなリスクはこちらです。
不動産投資では主に家賃収入を目的としますが、もしも入居者が引っ越してしまったら収入はなくなります。
すぐに新しい入居者が見つかるわけではないので、空室期間が発生したとしても赤字にならないように経営しなくてはいけません。
築年数の経過や周辺の賃貸物件の影響で、家賃が下落する可能性も頭に入れておきましょう。
ローンの借入で変動金利を選択した場合は、金利の上昇にも注意が必要です。
借入額が大きければ、金利が少し上昇しただけでも返済額が増えてしまいます。
そして、自然災害に対するリスクも想定しましょう。
発生するかは変わりませんが、地震や土砂災害が発生した場合の保険に加入するなど、対策を考える必要があります。
勉強する
ごくごく当たり前のことですが、不動産投資についてたくさん勉強しましょう。
不動産に関する本や雑誌はたくさん出回っています。
お金をかけなくてもYoutubeや無料のセミナーで情報を手に入れることも可能です。
不動産情報サイトを見ているだけでも、物件価格の相場がわかるようになったり勉強になることが多くあります。
不動産投資は、知識と資金力の多い人が圧倒的に優位な世界。
資金はともかく、自己防衛のために知識ぐらいはつけていけるよう日々勉強をしましょう。
投資で騙されるのは、圧倒的に勉強をしていない人が多いです。
営業の人やネットの情報だけに頼らず、勉強をして自分で考えて判断をできるようになりましょう。
不動産投資をやってみて思うこと
ここまで、「不動産投資はやめとけ!」ということを熱く語らせていただきました。
こんなに本気で不動産投資はやめとけと言っているサイトは、あまりないのではないかと思います。
「不動産投資 やめとけ」と検索して上位に表示されるウェブサイトはだいたい不動産会社で、なんだかんだ不動産投資をおすすめしているんです。
不動産投資をおすすめしない私が、なぜ今もやめていないのかと疑問に思う人もいるかもしれません。ライバルを増やさないようにしているんだな!とか
理由はやっぱり不動産が好きだからです。
まだ不動産投資界に参入して約3年と経験は浅いものの、それなりに光の部分も闇の部分も見てきました。
不動産業者ってこわー!と思ったことは一度や二度ではありません。
中古の安い物件をリノベーションするスタイルなので、大変なこともありました。
ゴミ山をかき分けて内見したり、不用品を捨てて掃除したり…
それでも、完成したときの達成感やおしゃれになった部屋を眺めているときの満足感w
そしてわずかでも家賃収入を得ることができるのは、こんなご時世にはありがたいことです。
投資ブームが加熱している今、大家さんドリームを叶えるのは容易ではありません。
これから不動産投資を始めようと考えている人は、たくさん勉強して堅実な資産形成として取り組んでくださいね。
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