「不動産投資を始めたいけれど、なにから始めたらいいのかわからない」そんな人は多いと思います。
私も、初めて不動産を購入したときは自分のやり方が正解なのか間違っているのかもよく分からず、期待と不安が入り混じっていたのを覚えています。
そこで、不動産投資の初心者が踏むべき手順をわかりやすくまとめました。
不動産投資を始める流れから購入・賃貸に出すまで、具体的にどんなふうに進めていくかを解説しているので、この記事を読むことで大まかなイメージをつかめるでしょう。
不動産投資の始め方
不動産投資は、大まかに以下の流れで進みます。
- 投資資金を用意する
- 投資物件を探す
- 物件について調査する
- 物件を購入する
- 賃貸に出す
こうやってみると簡単に感じるかもしれませんが、実際にはすごく手間ひまのかかる作業です。
それぞれの手順の具体的な内容を説明していきます。
不動産投資を始めるための資金の目安
不動産投資を始めるには、まずは資金が必要です。
少し前までは「銀行からのフルローンで自己資金ゼロでマンションを買った!」なんて人も多々いました。
しかし、2018年ごろから融資が厳しくなったため、現在は初心者にフルローンで融資をしてくれる銀行なんてないでしょう。
なので、不動産投資をしたければ頭金くらいは溜めておかなくてはいけません。
購入を目指している物件が区分マンションなのか、それとも一棟アパートなのか…と目標とする規模によるので一概にはいえませんが、300万〜500万円は用意したいところです。
そして、どの金融機関で預金するかも重要なポイント。
例えば埼玉県南部で不動産を購入しようと思っているなら、そのエリアの信用金庫や地方銀行で貯金しておくとベターです。
銀行側からすると、ローンの申し込み人が自分の銀行でしっかり貯金をしていることが分かったら信頼度がアップします。
もしも中古物件を購入してリフォームすることも考えているなら、日本政策金融公庫からの融資での借入についても検討しておくといいでしょう。
日本政策金融公庫は政府系の金融機関で、中小企業や個人事業主にも低金利で借り入れ可能です。
一般貸付の融資上限は4,800万円、融資期間は10年以内、金利は投資目的や担保の有無によって変わります。
投資する不動産の探し方
資金が貯まってきたら、本格的に投資物件探しを始めましょう。
しかし、不動産の投資物件を見ていても最初のうちはピンとこないかと思います。
まずは希望の値段とエリアで絞り込んで、よさそうかな…と感じる物件の詳細をひたすらチェックするだけでOKです。
建物の構造や面積、土地の権利、利回りなどをざっと見ましょう。
不動産の情報を毎日のように見ていると、このエリアでこの値段は安いな!とか、この物件はいつまでも売れ残っているけどなんでだろう?など少しずつ物件を見る目が養われていきます。
専業大家の人たちはいったいどこで安い物件を探しているんだろう?と思うかもしれませんが、みなさん同じようにネットで探しています。
投資歴が長くなれば不動産業者から未公開物件を紹介されることもありますが、ネットでお宝物件を見つけることもあるようです。
物件調査の仕方
気になると思った不動産は、詳しい情報を集めます。
チェックするべきポイントは以下の4つです。
物件があるのはどのような地域でどんな人が住んでいるのか、家賃の相場はいくらくらいか、周辺に競合となる物件がどれくらいあるのかをリサーチしましょう。
これらの情報は、LIFULL HOME’Sの見える!賃貸経営や全国地価マップ、賃貸情報サイトなどを使って調べることができます。
物件調査にあたって、用途地域についても知っておくといいでしょう。
https://omoshiro-chintai.com/real_estate_yield/
内見でのチェックポイント
物件調査して「購入したい」と思ったら、内見を申し込んで実際に物件を見ます。
内見では写真やネットの情報だけでは分からないような細かい箇所を確認しましょう。
内見に行くときはカメラとメジャー、そしてスリッパを持参しておくといいでしょう。
また、物件だけではなく周辺の環境も見ておく必要があります。
賃貸物件があれば、それくらい空室があるかも見ておきましょう。
売買契約の流れ
目当ての物件を内見して購入を決意したら、いよいよ購入に向けての手続きです。
売買契約は以下の流れで進みます。
→ローンの仮審査申し込み
→不動産会社から重要事項の説明
→売買契約の締結&ローンの申し込み
→代金の決済
→物件の引き渡し&登記移転
買い付けの申し込みをして売主からOKが出たら、ローンの仮審査を申し込みます。
ローンは仮審査に通ってから本審査に進むので、物件を購入できる可能性があるのか売買契約前に確認しなくてはいけないのです。
ローンの仮審査と同時進行で、不動産会社から重要事項の説明を受けます。
重要事項とは、不動産を購入するか決定するために重要な情報です。
そして、仮審査に通ったら売買契約を締結してローンの本審査を申し込み。
本審査も通過したら決済日(お金が入金される日)を決めます。
ローンの決済日に不動産の購入代金を支払って、物件の引き渡しと登記の移転申請も行えば取引完了です。
不動産購入後、数週間経つと登記の移転が完了し通知書が郵送されます。
具体的な購入の流れについてはこちらを読んでください→不動産の購入の流れ|実体験に基づく注意ポイントつき
不動産大家デビュー
不動産の購入手続きが済んだら、やっと大家としての活動が始まります。
入居者募集の仲介を依頼するのは物件を購入したときの不動産屋でも構いませんが、できれば地域に根付いた不動産会社を選びましょう。
不動産会社にも得意なエリアや物件種別があります。
賃貸に出す物件に適した不動産会社を選ぶことで、スムーズに入居者を見つけられる可能性がアップ。
空室期間を抑えることで、効率よく投資資金を回収できます。
不動産の管理は自分でもできますが、兼業大家なら管理も行っている不動産会社に委託した方がいいでしょう。
管理を委託すれば、入居の募集や退去時の手続き、設備の故障などのトラブル対応、家賃の集金も任せられます。
初心者がやりがちな失敗
次に、実際に不動産投資を始めるうえで初心者が気をつけるべきポイントを解説していきます。
初心者がやりがちな失敗は、以下の3つです。
詳しく説明していきます。
購入前に利回りを計算しない
不動産を購入するなら、利回りの計算が欠かせません。
利回りとは、不動産に投資した金額に対してどれくらいの割合で利益を得られるか表した数値です。
利回りは、物件情報サイトやマイソク(物件情報が記載されているチラシのようなもの)に記載されていますが、表面利回りであることがほとんど。
不動産を所有していると税金や経費がかかるので、表面利回り=実際に得られる利益ではありません。
そのため、自分で実質利回りを計算する必要があるのです。
しかし、何も知らずに表面利回りだけを見て不動産を購入する初心者が大勢います。
利回りは必ず自分で計算しましょう。
すすめられたからという理由で物件を買う
不動産投資を始めたきっかけとして多いのが、知り合いや不動産会社にすすめられたから、という理由です。
プロである不動産会社や信頼できる人がすすめてくれたんだから、きっと大丈夫。
そう思うかもしれませんが、これが失敗の大きな原因になります。
人にすすめられて不動産を買った人は、利回りどころか物件調査していないケースがほとんどです。
情報収集していないため、割高な価格で購入していたり不利な借り上げ契約を締結していたりすることも。
すすめられた不動産を買うこと自体は問題ありませんが、投資は自己責任です。
本当にいい物件なのか、きちんと自分で調べましょう。
リスクを想定していない
これも勉強していれば防げることですが、リスクを想定せずに失敗するパターンもあります。
不動産投資におけるリスクは災害リスクを始めいくつもありますが、空室リスクと家賃下落リスクは見落としがちです。
空室リスクはそのままの意味で、入居者が引っ越してから次の入居者が決まるまで家賃が入らないこと。
家賃下落リスクは、築年数の経過や周辺に新しい物件ができることによって家賃を下げないと入居者がつかなくなるリスクです。
空室による収入減や家賃の下落を想定していないと、万が一のときにローンの支払いが難しくなる可能性があります。
ローンの返済計画には、リスクを盛り込むようにしましょう。
初心者が知っておきたい不動産投資の始め方まとめ
不動産投資を始めいたいと思ったら、資金の準備と勉強を始めましょう。
準備が整っていい物件に巡り会えたら、内見して売買契約の締結です。
不動産投資の初心者は、購入前に利回りを計算しなかったりリスクを想定していなかったりして失敗してしまう人が後を断ちません。
誰かにすすめられたからという理由で物件を買うのも危険なことです、
しっかり勉強し、自分で利回りの計算と物件調査をしましょう。
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