投資系のメディアでは、「区分マンション投資は儲からない」という話を割とよく目にします。
結論から言うと、これは事実です。
しかし、最近やっと気付いたことがあります。
そもそも区分マンション投資は、スピーディーにガッツリ稼ぐことが目的ではないんだ!と。
計画的に投資規模を拡大することで、区分マンション投資のメリットを発揮できるのです。
この記事では、区分マンション投資の特徴や儲からないといわれる理由、どのように区分マンション投資で稼ぐのかを解説します。
区分マンション投資で稼ぎたい人はぜひ参考にしてください。
区分マンション投資の特徴

区分マンション投資が儲からない理由を解説する前に、まずはどのような投資なのかを再確認しましょう。
区分マンション投資の大きな特徴は以下の3つです。
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小資金で始められる
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分散投資できる
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流動性が高い
小資金で始められる
区分マンション投資は、一棟もののアパートやマンション、戸建てに比べて小資金でも始められる投資です。
某大手の物件情報サイトで東京都23区内に絞り込んで検索してみたところ、4,719件の区分マンション情報が出てきました。
その中でもっとも取り扱いの多い価格帯は2,000万円〜3,000万円で1,540件。
次に多いのが1,000万円〜2,000万円で、2,083件でした。
物件種別を一棟マンションに変更すると、3,000万円以下の物件は776件中8件のみ。
1億円〜2億円が271件とボリュームゾーンでした。
不動産を購入する際に必要な頭金の目安は、購入価格の1割〜2割程度といわれています。
2,000万円の区分マンションなら400万円、2億円の一棟マンションなら4,000万円必要になるということ。
区分マンションは、自己資金を多く用意できない人でも始めやすい物件です。
分散投資できる
不動産投資は、エリア選定がとても重要です。
地域の賃貸需要に合った物件を購入できるかが、成功の鍵を握っています。
しかし、人口の変動やオフィスの移転などによって賃貸需要は変動していくものです。
区分マンションをさまざまな場所に分散して所有することで、賃貸需要の変化による影響を受けにくくできます。
また、分散投資は災害によるリスクも軽減できるのがメリットです。
自然災害はもちろんのこと、火事によってマンションが損壊する可能性もゼロではありません。
分散投資なら、こういったリスクを極力抑えることができます。
流動性が高い
区分マンションは、流動性が高い物件でもあります。
不動産投資でいう流動性とは、売買のしやすさのことです。
区分マンションは購入のハードルが低いことから、一棟マンションや一棟アパートよりも市場に多く出回っています。
一棟ものは、売りたいと思っても簡単に売れるものではありません。
高額な代金を支払える資金力のある人は簡単には現れないでしょう。
区分マンションは、購入希望者が多く比較的売却しやすい物件です。
また、売る人が多いため自分の希望に合った物件が見つかる可能性も高くなります。
区分マンション投資が儲からないといわれる理由
区分マンション投資が儲からないといわれているのには、2つの理由があります。
儲からないといわれる理由①空室リスクが高い
区分マンションに入居するのは1世帯のみ。
引っ越してしまえば、家賃収入はなくなってしまいます。
家賃収入が0か100なのです。
一棟もアパートや一棟マンションは、もしも1室の入居者が引っ越しても、他の部屋の家賃によって赤字を補えます。
この点は、区分マンションの最大のデメリットです。
儲からないといわれる理由②利益率が低い
マンションを所有していると、管理費や修繕積立金を支払わなくてはいけません。
マンションの規模や設備、築年数によって大幅に異なりますが、管理費と修繕積立金で1万円ほどかかるでしょう。
毎月の家賃収入6万円だとしたら、残りは5万円。
ここからさらに、ローンを返済。
固定資産税と保険料の年間支払い総額を月割換算して差し引くと、残るのは2〜3万円といったところです。
利回りが低い区分マンションは、金融機関へのローン返済が済むまではほとんど稼げないでしょう。

区分マンション投資で稼ぐには?

空室リスクが高くて利回りの低い区分マンションですが、しっかり稼げる方法はあります。
それでは、区分マンションで稼ぐ方法を解説していきます。
区分マンションを複数所有する
複数の区分マンションを所有すれば、区分マンションの空室リスクを抑えられます。
所有している部屋数が多ければ多いほど空室に対する備えとなり、家賃収入もアップ。
もしかしたら、一棟マンションや一棟アパートよりも管理費用や修繕費用は割高になるかもしれませんが、災害と賃貸需要の変化に対するリスクオフはできます。
区分マンションを複数所有すれば、区分マンションの特徴を生かしつつデメリットを補えます。
新築物件は避ける
利回りのよくない区分マンションは、物件購入価格を抑えることが重要です。
物件購入価格が安ければ、その分利回りは高くなります。
そのため、新築のマンションは避けて中古マンションを選ぶのがおすすめです。
新築マンションなら高い家賃を設定できますが、その家賃もいつまでも続くわけではありません。
最初の入居者が引っ越した時点で家賃は下がり、年々安くなっていくケースがほとんどです。
ただし、好立地で人気のマンションだと家賃が下がらないこともあります。
そんなマンションを買えれば問題ありませんが、売り出し価格が高額なのでリスクは高めです。
中古のお値打ちな区分マンションを探しましょう。
一定期間が過ぎたら売却する
不動産投資では、2種類の利益があります。
不動産を賃貸に出すことで得る家賃収入がインカムゲイン。
不動産を購入時より高い値段で売却することで得られる利益が、キャピタルゲインです。
このキャピタルゲインが不動産投資のうまみ。
しかし、不動産を売却するタイミングには注意が必要です。
不動産は売却すると、所得税などがかかります。
物件購入から5年以内に売却すると短期譲渡、5年長で売却すると長期譲渡となり、税率が異なるのです。
長期譲渡所得の税率が15.315%なのに対し、短期譲渡所得の税率は30.63%。
所得が増えれば住民税にも影響があるし、2037年までは東日本大震災のための復興所得税もかかります。
なので、区分マンションを購入してから5年は賃貸に出し、その後適切なタイミングを見極めて売却するのが理想です。
区分マンション投資での注意

先ほどもお話ししましたが、区分マンションに投資するならエリア選定は本当に重要です。
区分マンション投資が成功するかどうかは、エリア選定で8割決まるといっても過言ではありません。
よくよく物件調査して、賃貸需要を見極めましょう。
もちろん、エリア選定だけではなくマンションの状態や修繕の状況をしっかりチェックすることも重要です。
いくらリスクの低い区分マンションとはいえ、不動産投資についての勉強を怠らないようにしてください。
区分マンション投資が向いているのはこんな人
所得税が多い人
コツコツ投資をしていきたい人
頭金を300万円以上用意できない人
副業として投資したい人