不動産投資について勉強していると、見慣れない単語が数多く出てくるかと思います。
難しい響きに抵抗を感じるかもしれませんが、最低限の不動産用語を知らないと投資はできません。
この記事では、不動産投資の初心者が知っておくべき基本的な不動産用語を、なるべく分かりやすくラフなテンションで解説していきます。
分からない単語が出てきたときに目次から検索してくださいね。
不動産投資の初心者が知っておくべき用語:物件選び編
再建築不可
再建築不可の物件は、既存の建物を取り壊したら新しい建物を立てることができません。
土地と道路が接している部分が2m未満の場合、または土地が接している「前面道路」が建築基準法上の道路ではない場合は、再建築不可になります。
建築基準法では、道幅が4m以上ないと道路として認められません。
セットバック
再建築不可と一緒によく出てくる言葉です。
すごくザックリいえば、自分の敷地を狭くして道路の幅を広くすること。
土地と道の境界線を自分の敷地側に下げることで道幅が広くなり、再建築不可の土地(幅が4m未満の道路に接した土地)に家を建てることができます。
レントロール
レントロールは、アパートやマンションの賃貸契約内容がわかる一覧表です。
部屋ごとの家賃や契約期間、受け取った敷金の額などがわかります。
積算価格
積算価格とは、金融機関が融資をする際にチェックする需要な点です。
土地と建物の価格をそれぞれ計算して合算し、築年数経過による価値の減少を差し引きます。
不動産の価値の目安とします。
基準地価
基準地価は、都道府県がその年の7月1日時点における基準地の1㎡当たりの価格を判定するものです。
毎年9月に公表されます。
不動産取引の際に参考とされる、重要な指標です。
国土交通省による公示地価は、公共事業用地の取得価格の算定で基準となります。
相続税や贈与税の計算で用いられるのは、国税庁が判定している路線価です。
不動産投資の初心者が知っておくべき用語:売買取引編
不動産の売買取引でよく出てくる用語を解説します。
仲介
仲介(ちゅうかい)とは、売主と賈主の間に不動産会社が立ち、契約を成立させることです。
媒介(ばいかい)ともいいます。
不動産会社に物件の売買や賃貸の仲介を依頼するときには、媒介契約を結ばなくてはいけません。
元付業者
元付業者は、不動産の売主側登記媒介契約している不動産会社のことです。
買主側の不動産会社は、客付業者といいます。
両手取引
売主と買主の双方と媒介契約を締結し、取引を仲介するのが両手取引です。
不動産会社にとっては、売主と飼い主から仲介手数料をもらえるため、理想的な取引といえます。
売主または買主どちらか一方のみと媒介契約を結んでいる仲介は、片手取引といいます。
手付金
手付金は、不動産の代金の一部として売買契約の際に支払うものです。
売買契約が成立したタイミングで支払います。
買主は、売買契約を締結した後でも手付金を放棄すれば、契約をキャンセルすることも可能です。
手付金には上限があって、未完成物件は税込み代金の5/100または1,000万円。
完成している物件については、税込み代金の1/10または1,000万円となっています。
申込証拠金
不動産を購入するときに「本当に買いますよ』という意思表明として支払うお金。
数万円~10万円くらいが一般的で、申込証拠金が必要ない場合もあります。
申込証拠金を払ったのに売買契約に至らなかった場合は、全額返還。
売買契約に進んだ場合は、申込証拠金が手付金の一部に充てられます。
登記簿謄本
登記簿謄本(とうきぼとうほん)とは、法務局が取り扱う公的な帳簿です。
土地や建物の所在地や所有者など、不動産にまつわる権利が記載されています。
不動産の売買取引の際には、権利情報を確認する際に必須です。
売買取引の際には、所有権の移転登記や抵当権の抹消登記を申請します。
重要事項説明書
重要事項説明書には、文字通り不動産にまつわる重要なことがたくさん書かれています。
売買契約の前には、宅地建物取引士が買主に対して重要事項説明書の内容を説明することが、義務付けられています。
重要事項説明書に記載されているのは、登記簿に記録されている物件の詳細や法令に基づく制限の概要、インフラの整備状況など。
マンションの場合は管理費や共用部分にまつわることも書かれています。
物件状況等報告書
物件状況等報告書は、土地や建物、設備の状況が記された書類です。
耐震診断の有無や今までシロアリにくわれたか、雨漏りがあったかなどが分かるので、中古物件を購入する際にはよくチェックしましょう。
契約不適合責任(瑕疵担保責任)
契約不適合責任は、契約内容に適合していないものを引き渡してはいけない、という法律です。
例えば、建物の引き渡し後に雨漏りが見つかった場合、雨漏りについて売買契約書に記載されていなければ、契約不適合になります。
買主は売主に対して、追完請求、代金減額請求、損害賠償請求、契約解除を求めることが可能です。
2020年の法改正によって契約不適合責任が適用されるまでは、瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)でした。
不動産投資の初心者が知っておくべき用語:経営編
不動産経営に関わる重要な用語を解説します。
利回り
利回りとは、投資した金額に対して得られる利益の割合のことです。
利回りが高いほど利益率がいいということになります。
実質利回り、表面利回り、想定利回りと種類によって計算方法が異なり、利回りにも違いが表れます。
→【不動産投資の利回り】最低ラインと計算方法を分かりやすく解説
マイソク
不動産屋でよく見る、不動産の概要や地図・図面・写真などが載っている資料のこと。
不動産の客付け用資料を作成し配信していた「毎日速報センター」を略してマイソクと呼ばれるようになったそうです。
レインズ
レインズは、全国の不動産業者が取り扱う物件情報を見ることができるネットワークシステムです。
レインズ(REINS)はReal Estate Information Network Systemの略語で、現国交省によってつくられました。
レインズを見られるのは不動産業者のみです。